内部障害

腎臓にいい生活習慣まとめ。腎臓の値が悪くなってきたあなたへ。

生活習慣病

腎臓が悪いみたいです。
腎臓ってどうしたら悪くならないようにできるんだろう。
腎臓を悪くしないためにどう生活していけばいいの?

本記事ではこのような悩みに答えます。

まず腎疾患は根治が目標ではありません。
そのため、当ブログの内容を行って改善するための治療になるとは思わないでください。
当ブログで紹介するのはあくまで腎不全の進行を予防し、透析療法への移行を遅らせること。
腎不全の合併症を予防すること
になります。

腎臓を悪くしないためには、食事と生活習慣に気をつけることになります。
食事はタンパク制限、塩分制限、水分制限、カリウム制限、リン制限が重要です。
生活習慣としては、指導区分が5つに分けられます。
それに応じて通勤・通学、勤務内容、家事、学生生活、家庭・余暇活動の身体活動量に制限が設けられます。
また、状況によっては薬物療法透析療法を行うことになります。
そうなる前に、健康診断の結果に応じて早めに生活習慣の見直しが必要になります。

この記事を書いている私は、リハビリのプロである理学療法士であり、さらにスポーツシューフィッター最上位資格のペディキュールポドローグトレーニング指導のプロのCSCSという資格を有しています。
上記資格に加え今までで1万回以上の運動指導をしているので、記事の信頼性はあると思います。

※本記事は5分くらいで読み終わります。

腎臓にいい生活習慣まとめ。腎臓の値が悪くなってきたあなたへ。

腎臓の模型
先述したように根治が目的でありません。
今より悪くならないようにするために生活習慣、食事内容を改善していきます。
また、状態によっては運動制限も必要です。
状態が悪くなると薬物や透析、最悪腎移植も必要になります。

食事療法

食事療法での目的は以下の通り。

  • 腎機能低下の抑制
  • 終末代謝産物の産生抑制
  • 水・電解質の調整
  • 生体内の恒常性維持
  • 栄養状態の維持・改善

どのように食事療法を行うかは個人の現在の腎機能によって変わってきます。
その状態に応じてタンパクや塩分、水分、カリウム、リンの調節を行っていきます。

タンパク制限

過剰なタンパク食は尿素窒素(BUN)を上昇させます。
それにより尿毒症症状を引き起こします。
そのため、タンパク摂取量は制限されることとなります。
近年では、0.9~1.0g/kg/日程度の軽度のタンパク制限が推奨されています。
具体的には、あなたの体重が50kgだとすると1日に摂取できるタンパク質量は45g~50gとなります。
かといって食べなければいいというわけではありません。
極端な低タンパク食が腎機能障害を抑制、改善するという報告はないとされています。
適度に食べましょう。

塩分制限

過剰な塩分摂取は過剰な水分摂取につながります。
それはむくみや高血圧、心不全を引き起こすリスクとなります。
透析患者では1日の塩分摂取量は5〜7gが適当となります。

ちなみに日本人の塩分摂取状況は以下の通りです。

日本人の1日あたりの平均塩分摂取量

男性・・・10.9g/日
女性・・・9.3g/日
平均値・・・10.1g/日
厚生労働省令和元年『国民健康・栄養調査』 食塩摂取量の状況より抜粋

健康日本21(第二次)の目標としては塩分摂取量の目標値は1日当たりの食塩摂取量の平均値8gとしています。
現状では2g程度多く摂っていることがわかります。

水分制限

健常成人の水分排泄量は以下の通り。
尿1,200mL + 便100mL + 不感蒸泄(呼気400mL + 皮膚500mL)=2,200mL

腎不全、透析患者は尿量が減るため水分制限が必要になります。
透析患者では透析療法間の体重増加を体重の5%以内に止めることが必要とされています。
この水分に関しては飲水だけでなく野菜や果物など食べ物のものも含まれています。

カリウム制限

主に尿より排出されるものです。
成人のカリウム摂取基準は2,000mg程度。
腎不全患者や透析患者ではこのカリウム摂取量を1,300~1,500mg以内にする必要があります。
カリウムは以下のものに多く含まれています。

  • 果物・・・アボカド、バナナ、なつみかん、メロン
  • 野菜、いも・・・切干しだいこん、里芋、かぼちゃ、にら、水菜、なす、白菜、セロリ、キャベツ
  • 肉、魚・・・特に刺身ですが全体的に多く含まれています。
  • 海藻・・・昆布やひじき
  • 豆類・・・納豆、豆乳

リン制限

尿量の減少によりリンが体内に蓄積しやすくなります。
そのため、高リン血症を予防するためにリンを制限します。
高リン血症では骨粗しょう症が進行したり、血管や関節に異所性石灰化が生じます。
透析患者の場合はリン摂取量は600~800mg/日程度にするのが良いとされています。
リンはタンパク質1gあたり15mg程度含まれます。
そのため以下の計算式で推定可能です。
リン摂取量 (g) = 蛋白質摂取量 (g) x 15

生活指導

腎機能障害が進行している時は日常生活の活動レベルの制限が必要になります。
症状が安定している人肥満改善や糖尿病発症予防、高血圧の治療などのための身体活動を維持していきます。

日本腎臓学会の「腎疾患の生活指導・食事療法ガイドライン」によると以下のような区分がされています。

指導区分 通勤・通学 勤務内容 家事 学生生活 家庭・余暇活動
A:安静(入院・自宅) 不可 勤務不可(要休養) 家事不可 不可 不可
B:高度制限 30分程度(短時間)(できれば車) 軽作業
勤務時間制限
残業、出張、夜勤不可(勤務内容による)
軽い家事(3時間程度)
買い物(30分程度)
教室の学校授業のみ
体育は制限
部活動は制限
ごく軽い運動は可
散歩
ラジオ体操程度(3〜4METs以下)
C:中等度制限 1時間程度 一般事務
一般手作業や機械操作では深夜、時間外勤務、出張は避ける
専業主婦
育児も可
通常の学生生活
軽い体育は可
文化的な部活動は可
早足散歩
自転車(4〜5METs以下)
D:軽度制限 2時間程度 肉体労働は制限
それ以外は普通勤務
残業、出張可
通常の家事
軽いパート勤務
通常の学生生活
一般の体育は可
体育会系部活動は制限
軽いジョギング
卓球、テニス
(5〜6METs以下)
E:普通生活 制限なし 普通勤務
制限なし
通常の家事
パート勤務
通常の学生生活
制限なし
水泳、登山、スキー、エアロビクス

血流は、正常な人でも姿勢によって腎血流量が変わるとされています。
寝ている時に比べて、立っている時の方が腎血流量は40〜50%、糸球体濾過値(GFR)は30%減少するというデータがあります。

さらに運動時には、筋活動が増えることで内臓や筋肉への血流の変化が起こります。
運動中は骨格筋を中心に血流が送られます。
強い運動では一時的ですが腎血流量や糸球体濾過量(GFR)は減少していきます。
つまり運動量の上昇とともに腎臓の機能は一時的に低下します。
全力で運動しているときは腎血流量は35%、糸球体濾過量(GFR)は49%にまで落ちるとされています。
そのため腎機能が落ちている人は運動量を制限する必要があるのです。

しかし、日常生活動作(ADL)や生活の質(QOL)の維持・向上には運動は重要です。
腎機能を確認しながら適切な運動負荷による運動を行うことが望ましいです。

腎不全での運動は低負荷から始めます。
運動前後で尿量や腎機能など全身状態を確認しながら負荷量を決めていきます。
運動中は自覚症状や安静時および運動中の血行のモニタリングをしながら行いましょう。

透析患者での運動は有酸素運動と筋トレの併用が推奨されています。
有酸素運動はできるならば心配運動負荷試験を行い、嫌気性代謝閾値(AT)を測定します。
そのATレベルでの運動負荷や心拍数を設定して運動療法を行います。
試験が難しい場合は自覚的運動強度で「楽である」〜「ややきつい」程度の運動を行います。
筋トレは自重、重錘、ゴムバンド、マシーンを使って行っていきます。
運動時間は1日30〜60分程度で週3回以上が推奨されています。
基本的には運動指導者が見守りながら行います。

薬物療法

腎炎では血小板の異常活性があるため抗血小板薬、血液凝固予防に抗凝固薬が使用されることがあります。
腎不全に進行する可能性が高いと副腎皮質ステロイドホルモン薬も。
重症度に応じて静注パルス療法、免疫抑制薬なども使われます。

腎不全では尿毒症症状応じた薬剤が使われます。
高窒素血症:尿素吸着薬
高リン血症:炭酸カルシウム
低カルシウム血症:活性型ビタミンD
貧血:エリスロポエチン
高血圧:アンジオテンシン変換酵素阻害薬、カルシウム拮抗薬
むくみ:ループ利尿薬
などなど

透析療法

透析は血液透析、血液濾過、血液吸着など血液中の原因物質を取り除くための治療法の総称です。
慢性透析患者では血液透析、腹膜透析、在宅血液透析が行われます。
透析開始時期は「厚生科学研究:腎不全医療研究事業研究報告」で基準が設けられています。
症状や腎機能、日常生活障害度から判断されます。

腎移植

末期腎不全に対する根本的治療です。
移植直後から慢性期まで拒絶反応のリスクがあります。
そのため、免疫抑制療法が必要です。
人口100万人あたりの腎移植数の統計では海外に比べ日本は少なくなっています。
諸外国30〜50人
日本6.7人

腎臓の機能や基準値について

腎臓の主な機能は、血液の濾過、老廃物・過剰な水分・電解質の排出、血圧調整です。
尿素窒素や血清クレアチニン、クレアチニンクリアランス、推定糸球体濾過量が重要な指標となります。
機能や基準値については下記の記事でさらにまとめましたので興味があればご覧ください。

まとめ

腎臓
腎臓をこれ以上悪化させないための習慣に関してまとめました。
まずは食事、生活習慣の見直しが重要となります。
健康診断で注意が必要だった方はこれを機に生活習慣を見直しましょう。

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この記事は横浜・湘南エリアで理学療法士・パーソナルトレーナーとして活動している大内翔太がまとめました。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。

参考文献


内部障害理学療法学テキスト(改訂第3版) (シンプル理学療法学シリーズ) [ 細田 多穂 ]


ハローキティの早引き検査値・数式ハンドブック第2版 オールカラー [ 西崎統 ]

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