どうしたら動くようになるのかな?
本記事ではこのような悩みに答えます。
結論から言うとこの時期は
腕を上げ切ったときや拡げきった時の痛みだけであれば、ガンガン運動しましょう!!
積極的に可動域を広げていく時期になります。
ただし、痛みがあるなか無理に動かすのは炎症を助長するためやめましょう。
この記事を書いている私は、リハビリのプロである理学療法士であり、さらにスポーツシューフィッター最上位資格のペディキュールポドローグ、トレーニング指導のプロのCSCSという資格を有しています。
上記資格に加え今までで1万回以上の運動指導をしているので、記事の信頼性はあると思います。
※本記事は3分くらいで読み終わります。
五十肩の原因と改善方法【緩解期について】
緩解期とは肩関節の可動域が広がり始める時期のことを指します。
痛みも疼痛期や拘縮期に比べると楽になっているはずです。
そのため、この時期がもっとも運動療法に適した時期になっています。
痛みの強い疼痛期や、痛みが取れ始めた拘縮期の方は下記の記事をご覧ください。 本記事ではこのような悩みに答えます。 結論からいうとじっとしているときや、寝ている時も痛む方はとにかく炎症を抑えましょう。 日常生活では痛みが出やすい動きが多いので極力痛くないように動かしていきます。 ...
五十肩の原因と改善方法【痛みが強い疼痛期・急性期について】
五十肩の原因と改善方法【動かない時期(拘縮期)について】
本記事ではこのような五十肩の方の悩みに答えます。 結論から言うとこの時期の五十肩は痛くない範囲で積極的なストレッチなどの運動が重要になります。 無理やり動かさず動く範囲を少しずつ少しずつ丁寧に動かして ...
緩解期の五十肩について
実は緩解期かどうかは明確な定義がありません。
そのため、非常に難しいのが前記事の拘縮期の五十肩と本記事の緩解期の五十肩で差がわかりにくいというところです。
明確な定義がないので臨床経験にある程度判断が委ねられてしまいます。
個人的には腕を上げ切ったときや拡げきった時の痛みだけであれば、この緩解期でいいのではないかと考えています。
緩解期五十肩の運動の目的
五十肩の疼痛期や拘縮期では痛みがまだくすぶっていて腕を大きく動かすのは困難です。
そのため、肩関節は痛みのない範囲で軽く力みをいれたりマッサージのみだった期間でしたね。
大きな運動は肩甲骨のみだったのは覚えているでしょうか。
しかし、この緩解期からは肩甲骨のみではなく肩関節の運動も含まれてきます。
特にこの緩解期では拘縮期で固まってしまった筋肉や靭帯などの軟部組織をストレッチしていくことが重要になります。
痛みのほとんどは関節を拡げきったところの痛みだと思われます。
この痛みも少しずつ動かしていくことで痛みを感じる角度が徐々に変わってきます。
そのため、気持ちいい範囲でストレッチや筋トレを根気よく続けていくことが重要です。
日常生活動作
この時期では
- 頭の後ろに手をつける「結髪動作」
- 腰や背中に手を当てる「結帯動作」
の制限が強いことが多いです。
最後までこの2つの動作は苦労することが多いということです。
これらが出来るようになるには回旋といわれる腕や肩をひねる動きの改善が必須となります。
また、この時期の最終フェーズからはスポーツ動作も可能となってきます。
動作を獲得するためのおおよその目安を表にまとめました。
獲得したい動作 | 必要角度 |
結帯動作 | 屈曲70°以上、外旋70°以上 |
着替える動作 | 屈曲70°以上、内外旋45°以上 |
体を洗う動作 | 屈曲70°以上、内外旋40〜60°以上 |
結髪動作
五十肩の結髪動作では肩関節の動きが屈曲(手を前に上げる動き)70°以上、外旋(手を外にひねる動き)70°以上必要だとされています。
緩解期の五十肩ですと屈曲はすでに70°近くまで上がる人も多いです。
そのため、外にひねる関節の動きを拡げていくことが重要です。
着替える動作
五十肩の着替えでは肩関節の動きが屈曲70°以上、内外旋45°以上必要とされています。
そのため、着替えでは外にひねる動きだけでなく内側にひねる動きも必要です。
体を洗う動作
五十肩の体を洗う動きでは肩関節の動きが屈曲70°以上、内外旋40〜60°以上必要とされています。
やはりひねる動きが重要です。
スポーツ動作
この時期ではまだ以前のようには運動はできません。
もともと肩関節中心で動いていたのをそのままやると痛みが生じます。
そのため、背骨や肩甲骨中心の動きを意識することで簡単なスポーツ動作であれば可能となります。
この時期にスポーツをやるのであれば背骨と肩甲骨の動きの広さがとても重要です。
緩解期五十肩の薬
この時期に痛み止めや湿布を利用しても大きな効果を感じられないことが多いです。
理由としては炎症による痛みではなく軟部組織の硬さ由来の痛みであることが多いからです。
運動をしているうちにまた痛みがくすぶりだしたなどであれば利用しても良いと思います。
しかし、この時期に薬を常用するのはコスト的にももったいないのでやめていいでしょう。
ただし、痛みが強くなった際は利用してください。
緩解期の五十肩の改善方法
緩解期の五十肩ではいくつかの目標のポイントがあります。
目標 | 必要な関節角度 |
手を上げる角度90°以上超える | 第1肢位での外旋20°以上必要 |
手を上げる角度150°以上超える | 第2肢位での外旋90°と第3肢位での内旋0°以上必要 |
ここからは緩解期の五十肩改善のための運動をいくつかご紹介します。
運動をする際に運動をより効率よく快適に行うための道具が欲しいかたはこちらでご確認ください。
手を上げる練習
テーブルなどを利用して肩を上げていく練習です。
これでまだまだ余裕がある。
さらに腕を上げられそうというかたは下の写真の運動を試してみてください。
こちらは四つ這いの姿勢からお尻を後ろに下げて手を上げる動作となる運動です。
気持ちいい範囲で動かしていきましょう。
背中に手を回す練習
タオルと服が同色のせいで見にくくて申し訳ありません。
痛い肩が下側となります。
背中に手をあげていく動作を痛くない範囲で動く肩の方で引き上げてあげる練習です。
このとき痛い肩のほうも痛みない範囲で力を入れていきましょう。
自動介助運動といって自力の運動に+手助けをいれている形となります。
まとめ
五十肩の原因と改善方法を緩解期について中心にまとめていきました。
肩関節周囲炎、五十肩は治るまで非常に時間がかかるケースも多いです。
痛みはないけど動かない人は多くいます。
本記事により、あなたの生活が五十肩に悩む生活から解放されることを願います。
五十肩に変化がない、もしくは悪くなるようならお近くの整形外科や理学療法士などの専門家に相談してみてください。
私自身による運動指導を希望のかたは下記URLよりご予約お願いいたします。
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この記事は横浜・湘南エリアで理学療法士・パーソナルトレーナーとして活動している大内翔太がまとめました。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。